No 007 旧碓氷峠(長野県)
旧碓氷峠(長野県)

旧碓氷峠(長野県)

日本武尊ゆかりの熊野皇大神社 日本武尊ゆかりの熊野皇大神社
●長野県軽井沢町~群馬県安中市松井田
●標高  1,190メートル

 旧碓氷峠は古く日本書紀や古事記にも登場する。峠には日本武尊(ヤマトタケル)ゆかりの熊野神社がある。十二代の景行天皇の命令で東征に武蔵、上野を経て信濃に向かう日本武尊だが、碓氷峠で深い霧に包まれ方角が分からなくなった。そのとき一羽ヤタガラスが紀伊熊野神社のホウの枝をくわえて先導してくれた。鳥の後をついていくと濃霧が晴れ渡り目的地に着くことが出来た。日本武尊は熊野神社の加護と思い碓氷(うすい)峠に熊野神社を祀ったと云われている。
 江戸時代、東海道と並んで人や荷駄の往来が盛んな中山道は、東の江戸と西の京都を結ぶ重要な街道だった。東海道に難所があるように中山道にも難所が多くそのひとつが碓氷峠である。東海道は大きな川が多く、雨が降ると川を渡るため何日も水が引くのを待たなくてはならないが、中山道は川が少ないので予定が 立ちやすかったので中山道が多く旅路に選ばれたらしい。古来より坂東と信濃を結ぶ需要な峠としてまた難所としても知られていたが、1885年(明治18年)に峠の南に新道が敷かれ翌年国道になり、旧中山道はその長い役目を終えた。


見晴台から見た妙義山や上毛の山々 見晴台から見た妙義山や上毛の山々
  軽井沢銀座のにぎやかな商店街を横切り峠まで登ってきた。ここまで来ると嘘のように静かで人も少ない。熊野神社に手を合わせ旅の安全を願った後、少し降りた場所にある見晴台でカメラを構えた。ここは見晴らしが良いため狼煙(のろし)台にも選ばれたところと伝えられている。独特な山容の妙義山をはじめとする上毛の山々が遠くまで見渡せた。

旧碓氷峠map

★旧碓氷峠へのアクセス

・上信越高速道路で碓氷軽井沢ICで下り軽井沢駅に向かい軽井沢銀座を経て県道133号で旧碓氷峠へ。

★周辺の見所

・峠には茶屋があり昔ながらの雰囲気が味わえる。峠を下りると軽井沢銀座の賑やかな商店街に出る。


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